1 贈与税とは
贈与税は、「個人から財産をもらったとき」にかかる税金です。従って、会社など法人から財産をもらったときは贈与税はかかりません。しかし、この場合、所得税がかかることになっています。
・生活費や教育費について
夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者の間で生活費や教育費に充てるため取得した財産には贈与税はかかりません。 ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、また、教育費とは、学費や教材費、文具費などに充てるための費用をいいます。
しかし、この非課税となるのは、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税が課税されることになります。
2 贈与とみなされる場合
民法上の贈与契約でなくても、次のような場合は、贈与を受けたとみなされて贈与税がかかることになっています。
1 自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合
2 債務の免除などにより利益を受けた場合 などです。
ただし、死亡した人が自分を被保険者として保険料を負担していた生命保険金を受け取った場合は、贈与税でなく相続税の対象となります。
3 申告と納税
贈与税がかかる場合には、財産をもらった人が申告と納税をする必要があります。申告と納税は、財産をもらった年の翌年2月1日から3月15日の間に行わなければなりません。
4 贈与税の課税方法
贈与税の課税方法には、「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つがあります。原則は「暦年課税」となりますが、一定の要件に該当する場合に「相続時精算課税」を選択することができます。