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2014/07/22

法律ワンポイント：「デット・エクイティ・スワップ（DES)」

ＤＥＳとは、代表取締役などが会社に対して、お金を貸し付けている場合、
会社側がお金を返済するのではなく、
会社に出資があったものとして代表取締役に対し、株式を交付することを言います。

これにより、会社としては、返済義務がある債務（デット）が減り、
資本（エクイティ）が増えることになり債務と資本を交換（スワップ）したことになります。
登記手続きとしては、会社に対する貸付金を現物出資とする募集株式の発行の登記を行います。

当事務所におきましても、度々この登記を行いますが、その際、よくある質問として多いのは、「添付書類として何を提出すればよいのか？」「株主総会議事録に何を書けばよいのか？」というものです。

まず、添付書類ですが、「契約書など作っていないが大丈夫か？」と心配される方が多いですが、契約書は添付書類となっておらず、金銭債権について記載された会計帳簿、具体的には仕訳帳などを提出することになります。

また、「会計帳簿はデータとして存在しているが、紙ベースでは持っておらず、この場合、何を提出するのか？」という質問も受けますが、この場合は、データをプリントアウトして頂ければ大丈夫です。

次に、株主総会議事録には、現物出資する債権が明確に特定されていることが必要です。
代表取締役などの会社に対する貸付は、何度となく行われているケースが多く、このうちの一部を現物出資する場合に、どのように出資する債権を特定するのかという問題があります。

このような場合、まず会計帳簿の記載を確認して頂き、Ａ（代表取締役）の当社に対する下記のとおりの貸付金金○万円（無利息、期間の定めなし）と現物出資する全債権額を記載したうえで、個別的に平成年月日付貸付金金○万円、平成年月日付貸付金金○万円、・・・と記載して、特定する記載方法もあります。

特定が不明確である場合、登記できないということにもなりかねませんので、ＤＥＳを検討する場合、どのような内容を決議すればよいのか、株主総会が開催される前に、司法書士等にご相談して頂くことをお薦め致します。

（後藤）
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