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2014/12/23

法律ワンポイント:「登記にかかる登録免許税いろいろ」

司法書士のメイン業務といっても差支えない「登記」業務ですが、
「登記」には「不動産登記」と「商業登記」とがあります。

普段、私の担当している業務は不動産登記なのですが、
ひょんなことから、商業登記に関する弊所の見積書を見る機会がありました。
そのときに感じたのが、「登録免許税が結構高い!!」ということでした。

登録免許税とは、登記をする際に納める税金(国税)で、
登記の内容によってその計算方法や金額が決まっています。

普段私の担当している業務は、不動産登記の中の「抵当権抹消登記」という手続きで、
この「抵当権抹消登記」の登録免許税は、
「不動産数×1000円(上限2万円)」という計算方法で算出します。

抵当権抹消登記にかかわる不動産(ローンを組む際に抵当に入れる不動産数)は、
数筆であることが多く、登録免許税も数千円で済むことが多いです。
しかし、今回私が目にした商業登記の登録免許税は「3万円」でした。

数千円の登録免許税に目が慣れていた分、
「3万円」という金額の大きさに少し驚いてしまいました。
ちなみに、手続きの内容としては、本店の移転登記です。

商業登記で他に登録免許税の例を挙げると、株式会社を設立する際には、
「資本金の額の1000分の7」という計算方法になりますので、
例えば資本金が3,000万円ならば21万円の登録免許税を納める必要があります。

なお、この計算で税額が「15万円に満たないときは15万円とする」規定がありますので、
資本金が低くても15万円はかかってしまうことになります。

では、商業登記だから登録免許税が高いのかというと、
そういうわけではありません。

不動産登記ですと、不動産の贈与をするときには、
「不動の価額の1000分の20」という計算方法になりますので、
例えば1,000万円の土地を贈与したら、
その登記をするのに20万円の登録免許税がかかります。

また、不動産の売買においても、種々の軽減措置がありますが、
原則「不動の価額の1000分の20」で計算をします。
そのため、不動産を購入したことのある方は、
「司法書士にはたくさんお金を支払ったな?」と感じた方がいらっしゃるかもしれませんが、
実は司法書士に支払うお金の大半がこの登録免許税だった、
ということがあり得ます。

登録免許税は、日常生活の中ではなかなか目に触れることがありませんが、
もし登記の手続きをするようなことがありましたら、
司法書士への支払い総額だけでなく、ぜひこの「登録免許税」にも注目してみてください!

(相川)
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