皆さんこんにちは。
法律の世界では難解な用語や、日常と違う意味で使う用語が多々あります。
これらを皆様にわかりやすく解説していく「知っておきたい法律用語」のコーナーです。
今日は「補償」と「賠償」いう用語を解説します。
この二つの用語、あまり区別せずに使っている人も多いのではないでしょうか。
実はちょっとした違いがあるのです。
今日はそれを押さえましょう。
どちらも損害を補填するものという意味では共通します。
しかし、その損害がどのような行為によって生じたかによって異なってくるのです。
賠償とは、違法な行為によって生じた損害を補填するもの。
補償とは、適法な行為によって生じた損害を補填するもの。
という違いがあります。
たとえば、公務員の違法な職務行為によって生じた損害を補填するものを国家賠償といいます。
また、適法な裁判手続きを経ながら結局は無罪となった刑事被告人に生じた損害の補填は刑事補償といいます。
このように損害が生じた原因行為が違法か適法かによって賠償か補償かを使い分けているのです。
これからは両者の違いを踏まえ、正しい使い分けができるようになりましょう。
(栗原)