「リバースモーゲージ」という制度をご存知でしょうか?
これは欧米で普及している融資のしくみで、借り手(高齢者)が自宅を担保にして、家に
そのまま住み続けながら生活資金などの融資を受けるという制度です。
死亡などにより契約が終了した時点で自宅は売却され、借入金を一括返済します。抵
当権を設定して家を購入するのと逆のイメージですね。
国土交通省では09年度からこの制度を活用して、高齢者が自宅をバリアフリー化する
際に融資を受けやすくする支援策に乗り出すということです。
この制度は日本でも以前からありましたが、普及していません。建物の担保価値が低
いため、担保は評価額の高い土地になりがち、といったように条件が厳しいためです。
今回はバリアフリー等住宅の改築資金に用途を限定することで、一口300万?500万
円と比較的小口の融資に絞り、制度を利用しやすくするということです。
せっかくローンを払い終えた家を担保に入れることに抵抗がある方、自宅を次世代に
残したい、という考えの方にはそぐわない制度ですが、今後高齢化社会を迎える中で、
自宅を住みやすくしたいけれども、年金も自己資金も少ない、というような方にとっ
ては一つの選択肢になるかもしれません。
(福本)