昨年から続く不景気ですが、刑務所においてもその影響が出てきているようです。
懲役刑を受けた受刑者には刑法で定められた刑務作業が科されます。
その作業は、刑務所内で着る衣服の製造や農作業を除き、約9割を民間から受注しているのですが、その作業が、不況のために、十分に供給されなくなっているようです。
大阪刑務所の受刑者は約2300人いますが、
その仕事内容は、自動車部品の組み立てや鉄骨部材の加工、縫製などの作業に従事しています。
昨年夏までは、金属など原材料価格の高騰で、家電製品やパソコンの分解・仕分けなどの作業が断るほどあったそうです。
しかし、今年に入ってからは、事態が一変し、
3月には、金属加工の発注元の建築資材会社が倒産、去年4月に78社あった発注元は、3月末までに6社減り、4月には140人分の仕事が足りずに、発注元に仕事を増やしてもらうように頼んでいるという状況のようです。
同刑務所によると、バブル景気崩壊後の1993年頃でも、業者に声をかければ仕事があったのに、現在は10社回っても仕事が取れないといったことが多いようです。
そのため、作業内容も変わり、小物の袋詰めや、紙を折って作る紙袋の生産などの作業が増えたとのことです。
東京の府中刑務所や名古屋刑務所など、他の刑務所でも同じような状況とのことです。
木工や加工など職業知識として役立つ仕事が減り、出所後の就職活動などにも影響するといった問題も起きているとのことです。
日常生活の中でも、不況を感じる場面は多くありますよね。
景気の早期回復を望みたいものです。
(大石)
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